転職で人生を変える

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A社の面接~その2

およそ10分待たされた後、ようやく30代後半?と思われる、責任者と思われる、ちょっとドッシリとした感じの女性が、私の真向かいに座りました。

 

「ようやく面接かな?」と思ったのもつかの間、「これから約2時間となりますが、一般常識のテストをやって頂きます。中学受験程度の問題ですので、そんなに難しくないと思います。よろしくお願いします。」と言われ、「マジかよ。面倒くさいなあ。」と思ってしまいました。

 

本当に中学受験もしくは公務員試験の時のような少々分厚い問題冊子や答案用紙が2部ずつ配られ、やらされる羽目になりました。

 

1部を開いてみると、国語・算数・理科・社会の問題がそれぞれ20問ずつ合計100問あり、もう1部は、適性検査のような質問が延々とこれも100問あり、すぐ脇で女性社員たちが仕事をするのを横目で見ながら、テストをやることになりました。

中学受験程度とはいえ、問題は結構難しく、長いと思われた2時間はあっという間に過ぎ去り、何とか全部の答えを埋め、終了しました。

 

私も転職が多い人間でしたので、面接だけでなく、様々な筆記試験を受けてきましたが、今回は恐らく今まででいちばん骨身に染みた試験だったと思います。

 

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一般常識の試験が終わり、約10分の休憩の後、先程の女性と面接となりました。

特に不愉快なことや特殊なことはなく、先方から質問された項目は以下の通りとなりました。

①退職の理由

 これは直近の会社だけかと思いきや、最初の会社から直近の会社まで全部の退職理由を言わされました。珍しいパターンです。同じ業界の会社ですと、あまり関係ない業界の会社の退職理由は聞かれないことが多いのですが、今回は今までの私のキャリアとは全く関係ない業務内容の会社だったからかもしれません。

 

②今までの業務で大変だったこと。突発的な事故やトラブルなどは多かったか?どんな事故やトラブルが多かったか?

 

③それらの事故やトラブルをどのように解決してきたか?どのように解決しようと心がけてきたか?

 

④対人業務は問題ないか?

 

⑤これまで外食業界で一貫してやってこられたようだが、業界が異なる教育業界で、どのように今までの経験を生かすことが出来るか?

 

これらの質問を振り返ると、この会社は、業務上の事故やトラブルが非常に多い会社なのでは?と心配になってしまいました。

 

次に、こちらから質問した内容です。

保育所やスクールなどの物件探し、契約締結までの業務フローに関しては、本部が主体となって行うのか?それともフランチャイズオーナーが主体となって行うのか?

(回答)基本的に、フランチャイズオーナーとビルオーナー・地主との契約となる。物件に関しては、本部からフランチャイズオーナーへの紹介が多い。

 

②必要な物件基準

(回答)地域によるが、30~50坪程度の建物で、普通賃貸借契約がほとんど。

 

③物件開発の重点エリア

(回答)フランチャイズオーナーの希望ありきで、会社としては決まっていない。

 

フランチャイズオーナーの開発の方法

(回答)インターネットでの募集のみ。

 

⑤組織構成

(回答)スーパーバイザー1名と幹部

⇒スーパーバイザーというのは今回の募集職種で、採用されれば私ということですが、幹部は何人いるかは明確にはされませんでした。ただ、幹部と直結して業務を行うとのことでした。

 

⑥具体的な給与

(回答)最初の一年は、月給25万円(税込)昇給は年1回

 

⑦具体的な休日

(回答)休日は社内カレンダーによるが、月に何日とは定めていないし、完全週休二日制ではない。原則は土日祝日だが、土曜はイベントが多く、代休で対応

 

以上のような面接のやり取りを行いましたが、これも約1時間以上はかかり、最後に挨拶をして、フラフラになりながら、その雑然とした事務所を後にしました。

 

この昭和風の雑然とした雑居ビルとは超対照的な、六本木一丁目駅の真上のスタバでコーヒーを飲みながら、今回の面接を振り返ってまとめました。

結論としては、この会社に合格しようとしまいと関係なく、「入社はしない」ということでした。

理由としては、その会社を訪問して、仕事をバリバリしていくモチベーションが湧いてくるかどうか、そしてもう一つは、現実的な生活があるわけですから、給与と休日は軽視できません。

この2つとも、この会社は到底クリアできませんでした。

私は、すぐにG社に電話し、12月1日から入社したい旨を即座にはっきり伝えたのでした。

 

これで、私は晴れて、昨年2017年12月1日にG社に入社し、今日(2018年5月4日)に至るまで、G社で働くことになりました。しかし、人生はこれで終わりではなく、その後も様々な苦難が私を待ち受け、何とか凌いでまいりました。(もちろん、ほんの僅かではありますが、良いこと・嬉しいこともあるにはありました)

 

今後は、転職後の私の日常を思うままに綴っていきたいと思っております。

今後もよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

ブログ中断のお詫びと再開の心構え

昨年11/29以降、約5ヶ月間、ブログの更新を怠ってしまいました。深くお詫び申し上げます。

この約5ヶ月間、大きな環境の変化があり、心身共にかなり消耗して、とてもブログを書ける状態ではありませんでした。

あまり、気張らず、マイペースで、心のありのままを綴っていきたいと思います。

今後共よろしくお願い申し上げます。

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A社の面接~その1

G社の内定は決まりましたが、もう1社面接予定の会社がありました。

正直、給与面での待遇はG社よりだいぶ低いのですが、転職サイト上からスカウトされました。

そこで、やり取りして面接日を設定し、G社の面接・内定決定日(金曜日)の翌週の月曜日に予定していました。

G社の内定がこんなにすぐに決まるとは思わなかったし、直前に断るのは一応失礼に当たると考え、仕方なくと言っては失礼ですが、面接を受けることにしました。

僕は一応「真面目」な性格なので、とりあえずサイトを見て、相手(今後はA社と呼びます)の企業研究をし、簡単に質問事項もまとめました。


A社はいわゆる教育関係の会社で、幼児児童を対象とした保育所・英語の教育施設運営、教材や玩具の販売などを行っている会社でした。

僕の役目は何かというと、これらの施設を作るための場所のマーケティング・物件探索から契約・施設の立ち上げまでを一貫して行います。

FCオーナー募集も行っているので、これらオーナー対応も行い、会社幹部と直結した役目とのことです。

そのような要職の割には、月収25万~35万円と安いのが難点でした。


最寄り駅は六本木駅ということで、これはさぞかし超近代的なインテリジェントビルに本社を構える綺麗でオシャレな雰囲気のオフィスなのかなと期待しました。

ただ、地図を確認すると、六本木通りと並行する小さな通りに面していました。

Googleマップの周辺写真を見ても、超近代的なインテリジェントビルなどどこにも見当たらず、およそ六本木とは思えない、古いビルばかりの鄙びた雰囲気でした。

現地を歩いてみると、やっぱりそんな感じで、番地を頼りに「一体どこなんだよ!」と探して、やっと見つかったのが、昭和50年前後の築と思われる年季の入ったマンションでした。

A社のオフィスは1階にあり、窓が大きく、外から中の様子がよく見えました。

およそ15坪くらいでしょうか、雑然としたオフィスで、女性が3人働いていました。

エントランスの横に、保育所と英語の教育施設の看板があり、オフィスの奥の階段を上って、2階3階にあるようでしたが、本当にあるのかな?思うような雰囲気でした。

 

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「面接に参りましたOと申します」と言うと、その中の責任者と思われる30代後半?の女性が応対し、散らかったデスクやダンボールの間をすり抜けて、窓際にある打ち合わせ用のテーブルに通されました。

仕切りもないので、僕のすぐ横で女性たちが仕事をして、電話応対などを忙しくしている状態でした。

そのような中で、およそ10分待たされました。

久しぶりの「安心感」

なにはともあれ、突然のことではありますが、内定をもらったということで、久しぶりにいわゆる「安心感」というものを得ました。

この感覚は本当に久しく味わっておりませんでした。

長い間悩まされてきた、心臓の病気や眼の病気が解決した時も、確かに同じような「安心感」を得ましたが、今回の「安心感」は何か別の種類の感覚でした。

恐らく、これで収入が入る道がみつかり、生活の基盤が安定する、といった「経済的な安心感」なのでしょう。

思えば、今年の2月に前の会社を辞めて以来、これまでの約9ヶ月間、全くの無収入でした。

無収入とはいえ、住宅ローンや国民健康保険税・生命保険・医療保険・車や家の損害保険料などは毎月払わなくてはならないし、前年度の収入に応じた住民税は定期的に払わなくてはならないし、持ち家なので、固定資産税も定期的にドカンと来るし、何よりも、生命を維持するために、食べたり飲んだりしなくてはなりません。

たまには娯楽の本・雑誌やCD・DVDなども買いたくなります。

とりあえず、なんとか食いつなぐための貯金はあったので、それを取り崩して生活しておりましたが、日を追うごとに残高が急速に目減りしていく貯金通帳を見ていると、なんとも背筋が凍る想いです。

恐ろしくなってきます。

ここまで読んで、皆様は、失業保険はどうした?とお考えになったことと思いますが、僕は前職は約9ヶ月間しか在籍しておりませんし、自己都合退職でしたので、失業保険の給付対象外でした。

もっとももらえたとしても、とてもそれだけで充分に生活していける額ではありません。

ただ、全くの無収入よりは、少額でももらえるだけ、多少の安心感はありますよね。

まあ、僕からのアドバイスとしては、とりあえずの「安心感」を確保するため、12ヶ月以上在籍してから、辞めることをお勧めします。

また、やっぱり、こういう非常事態はいつ来るかわからないので、とりあえず貯金をすることをお勧めします。

今回ほど、心の奥底から、貯金の有り難みを感じたことはありませんでした。

 

久しぶりに「安心感」を得たおかげで、街を歩く足取りは軽く、タワーレコードに入って、発売したばかりの中森明菜のCDを買ってしまいました。

また、デパートで、前から好きだった「TOPS」の2種類のチョコレート・ケーキを、今回のお祝いとして、2本買いました。

 

そして、翌日の夕方には、採用内定通知書の書面が早速ポストに届いていました。

 

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まさかの・・・結果通知

Wさんと別れた後、僕はすぐ近くのカフェに入りました。

面接が終わった後は、出来るだけ早く面接のまとめや振り返りをするため、いつもカフェに入るようにしています。

そこで、面接官に質問されたこと、僕が答えたことなどを出来るだけ詳細に思い出して、書き連ねるようにしています。

まあ、そうすることによって、今後の面接対策に役立てようということですが、そこそこ役には立っているようです。

 

だいたい面接官の質問などというものは、ある程度パターン化されていて、そうそう変わった突拍子もない質問などしてこないものです。

今までの面接で、突拍子もない質問といえば、「よくもまあ、こんなに転職を重ねてきましたね?私には到底理解できない。あなたの人生観を教えてください」と、いかにも私はこの道何十年と人事の道を歩んできて、この会社と共に生きてきました、「常識」「前例」が命です!と言わんばかりの、お硬い感じの某コンビニ系L社の人事部長、「あなたが今まで付き合ってきた取引先を思いつくままに、全部言ってください」と言って、いつまでも言わせ続けた、これも某コンビニ系M社の店舗開発部長くらいのものでしょう。

 

僕はコーヒーを飲みながら、面接のことに思いを巡らし、結構集中して書き連ねていました。

 

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しばらくして、少し疲れてきたので、ふとスマホにちらりと目をやると、着信表示が出ていました。

「何だろう?」と思い、ロックを解除すると、留守電が入っていました。

番号は見覚えのない番号で、東京の番号でした。

 

さっそく聞いてみると、若い男性の声で、「先程は面接にお越しいただき、誠にありがとうございました。O様にぜひお伝えしたいことがあり、お電話致しました。ご都合がつきましたら、折り返しお電話を頂ければ幸いです」という伝言が入っていました。

「お伝えしたいこと」って何だろう?それに面接が終わってから、ちょうど1時間で電話してきたんだなあ。

正直こんなことは初めてなので、考えあぐねてしまいました。

 

ただ、僕は今まで営業の仕事をしてきて、こういうパターンには2種類あることを経験しています。

一つ目は、その商品などを獲得するチャンスをどうしても逃したくないので、一刻も早く結論を出して、鼻息荒く電話をしてきて、「Yes」というタイプ。

二つ目は、すぐに白黒つけたがる律儀なタイプで、話を長く引っ張りたくないため、すぐに「No」というタイプ(女性に多い)。

今回はどちらだろう?

しかし、私の経験上、前者のパターンはほとんどありません。後者のパターンがほとんどです。

 

「そうか・・・またダメか・・・仕方ないなあ」

 

私はそう考え、力なく先方の若い人事担当者へ電話をかけました。

すると、その若い担当者が出ました。

「O様ですか?お電話折り返し頂いて、誠にありがとうございます。実はですね・・・内定となります」

「はあ?」

あまりの突然の言葉に、すぐには反応できませんでした。

「給与条件ですが、O様のご希望の条件にしたいと考えております。あと、入社日ですが、いかが致しましょうか?」

私はやっと我に返り、とりあえず「ありがとうございます!」と言いました。

そして、入社日は面接でも話した通り、12/1に入社したい旨を伝えました。

そして、仕事上の癖で、つい「恐れ入りますが、今回の内定に関し、書面で頂けますでしょうか?」と言ってしまいました。

「ちょっと不躾だったかな?」とも思いましたが、雇用契約も契約であり、こういうお金が絡んだことは書面にしておかないと必ず後でトラブルになることがあります。

それにこの会社はまだ若い会社で、まだ仕組みがきちんとできていない会社です。

この若い人事担当者も、私が言わなければ、書面にする気など無いような雰囲気だったので、このように言って良かったと思っています。

 

その後、「あと、実はもう1社検討している会社がありまして、来週月曜日に1次面接予定です。でも御社を優先的に考えています。来週中には必ず電話いたしますが、よろしいでしょうか?」などと言ってしまいました。

もう1社検討していて、来週月曜日に1次面接があることは本当です。

ただ、その会社ははるかに給与面での待遇は悪い会社なので、約束していたとしても、先方に事情を話すほどでは無かったはずですが、つい口が滑ったのか、言ってしまいました。

 

「わかりました。ご連絡をお待ちしております。あと、書面は早急にご住所にお送り致します」

先方はそう言って、電話を終えました。

僕はちょっと後悔してしまいました。

後で、そのことを妻に話すと、「なんでそんなこと言ったの?」と理解できない様子で、「でも来週月曜日の面接が終わったら、すぐに電話しなよ」と言われました。

確かに、その通りです。

僕には肝心なところで変なことを言ってしまう癖があるのです。

(これで何かの都合でチャンスを逃してしまったら、元も子もない。「逃した魚は大きい」これは本当だ。月曜日の面接が終わったら、すぐに電話しよう)

固く心に誓いました。

G社の1次面接~その3

「こちらからの質問はこれで終わりです。そちらからのご質問は何かございますか?」


こう聞かれたので、僕は即座に手帳を取り出し、用意してきた質問を確認しました。
質問というものは難しいもので、質問の内容によって、相手の面接官は応募者の品定めをします。


あまり愚かな質問をすると、「こいつ、よくわかってないな?」と思われるし、あまり突っ込んだ核心をついた質問をすると、「こいつ、なんか鋭くてデキそうなやつだな。でも入社したら、うちらの立場を脅かしそうだな」などと思われるし、長々とたくさん質問すると、「こいつ、なんだか面倒くさそうなやつだな」などと思われるし、本当に難しいです。


ですから、数々の失敗経験をしてきた僕としては、その面接官の職務に合った、答えやすくて、喜びそうな質問をすることにしています。

相手がそれなりの役員クラスであれば、今後の会社の長期ビジョンなどを質問し、人事担当者であれば、人員採用計画や各店舗への人員配置計画などを質問し、店舗開発担当者であれば、今後の出店計画や出店重点エリアなどを質問したりしています。

 

今回の面接官は、執行役員でかつ店舗開発・FC開発部長なので、今回用意した4つの質問はバッチリでした。

まず、「様々な企業・業態の店舗再生を手がけられていますが、この企業・業態だったら、テコ入れして再生させればうまくいくと考えるポイントは何ですか?」とこの会社が主に行っているM&Aにつき、質問しました。

執行役員クラスであれば、こういった質問はよくされているだろうし、喜んで答えそうな内容なので、食い付いてくるだろうと考えていました。

しかし、先方は、特に表情もなく、「その企業が持つ店舗の立地特性と、人の質に着目しますね」とそっけなく答えました。

 

これはちょっと外したかな?と思いましたが、気を取り直し、今度は無難に組織のことについて質問しました。

「グループ企業を数社お持ちですが、今回募集の店舗管理業務は、各グループ企業の同じ店舗管理部門の方々と協力して行うのでしょうか?」

先方はまたも表情をほとんど変えず、答えました。

「グループ企業には、店舗管理部門はありません。当社の店舗管理部が一手に担う形となります」

 

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さらに僕は質問しました。

「店舗管理部は何人の方がいらっしゃるのですか?」

「はい、私を含めて二人です。先程も申し上げた通り、もう一人は契約管理担当者で、今月いっぱいで辞めてしまいます」

(ああ、さっき会社説明の時に、話してたなあ。同じ質問をしてしまったなあ)

さっき話したのに、オレの話を聞いてないのか?と思われるかもしれないと、ちょっと凹みましたが、こういう時に凹むと終わりなので、めげずに質問を続けました。

 

FC開発部長でもあるので、これに関する質問をして、立て直そうと考えました。

「FCの場合、物件の契約締結は、FC企業が契約当事者となって、ビルオーナーと契約するのですか?物件開発や更新・賃料交渉はFC企業が主体となって行うのですか?」「ケースバイケースですね。FCの規模は大きな法人から個人まで様々だが、いずれは大きな法人へのシフトしたいですね」

 

用意してきた質問も尽きて、特に話が盛り上がる気配も無いので、質疑応答は打ち切ることにしました。

 

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最後に軽い雑談となり、先方が、「うちは若い会社で、実は仕組みがあまり出来ていない会社なんですよ。それに来年上場予定なので、その準備でとてもバタバタしています」と何気なく言いました。

私はそれを聞いて、以前同じような会社に在籍したことがあったので、「私は以前R社という会社に在籍していたことがあるのですが、この会社も同じように仕組みがあまり出来ていない会社で、やはり同じように上場直前の時期に入社したので、大変な状況でした。ですから、そのような状況には慣れております」と答えました。

 

すると、先方は「ホー」という感じで、「R社ですか?私はB社にいたんですよ」

B社?B社といえば、ベンチャー企業支援会社で、コンサルティングなどを行っていて、僕のいたR社はそのB社のクライアントでした。B社とは仕事上散々付き合ってきた仲でした。

「そうなんですか?いつ頃在籍していらしたのですか?」

「2000年頃ですね」

2000年といえば、僕がR社でバリバリと働いていた頃で、B社とは毎日のようにやり取りしていました。

「そうですか。B社にはいろいろとご指導頂いて、大変お世話になりました。Nさんという方がR社の担当責任者でした」

しかし、先方はこう答えました。

「そうなんですか。私は仙台に赴任していたので、東京のことは一切知らないのですよ」

 

話はそれで終わり、特に盛り上がることもなく、面接を終えて、この会社を後にしました。時計を見ると、約35分、面接時間としてはとても短い方です。


駅に向かう途中、Wさんに何気なく聞いてみました。

「今回の面接、感触はどうですかね?」

すると、Wさんは「実務経験もあって、宅建資格保有者は、喉から手が出るくらい欲しいらしいので、大丈夫だと思いますけどね」と答えました。
私は、あまり良い手応えを感じなかったので、その言葉を聞いても、「どうかな?」としか、思いませんでした。
「それでは!」地下鉄駅階段前で、Wさんと別れました。

G社の1次面接~その2

一通り、会社の説明が終わると、面接官は、2つほど質問してきました。

 

「今回募集している業務は、主にビルオーナーへの対応となりますが、賃料交渉の経験はありますか?」

 

僕は、前前職の会社では、ガチガチにノルマのある新店開発(新しい店を作る仕事)をやりながら、自分の担当するエリア内の既存店の様々な交渉を担当してきました。

賃料交渉や契約更新などはもちろん、改装や閉店の交渉、はては店舗の不祥事の後始末までやるという、大変な職務を担当していました。

それも相手方のビルオーナーや地主は、大手不動産会社、大手鉄道会社、大手銀行系の子会社、大手スーパー等、交渉が大変な相手方でした。

僕は当然やってきたという感じで、淡々と話しました。

 

宅建の実務は経験はありますか?」

 

面接官が気にしているのは、どうやらこちらの方のようでした。

僕は、20代のころ、不動産仲介会社に勤めていたことがあって、宅建の実務経験はありました。

そのことを伝えると、「子会社に不動産会社があるので、出向という形で、その会社の専任の宅建主任者となって頂くか、その会社に入社して頂いて、専任の宅建主任者になって頂くことになるかもしれませんね」と答えてきました。

僕は、「子会社に入社?それは話がちがうんじゃない?」との考えが一瞬頭をよぎりました。

でも、ここでいろいろ問いただしても仕方がないので、「実務経験はありますが、20代の時ですので、ブランクが有るのが、ちょっと懸念されます」と答えました。

しかし、先方が重視している部分で、あまりネガティブな答え方をしてはマズい」と思い直し、「でも、定期的に実務交渉を受けていて、最近では今年の4月に受けましたので、大丈夫です」と言い直しました。

先方は少し安心したようでした。

 

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少し沈黙があり、「こちらからの質問はこれで終わりです。そちらからのご質問は何かございますか?」と言われました。

僕は拍子抜けしました。

大抵は、これまで所属していた会社の転職理由を延々と言わされ、これまでの実績の詳細やら、これまで経験してきたことを我が社でどのように活かしていけるのか?など、いろいろなことを根掘り葉掘り聞かれます。

たったこれだけの質問だったので、今回の面接はちょっと失敗だったのかな、と心配になってしまい、隣に座っているWさんの顔をちらりと見ました。

しかし、Wさんは、特に心配そうな顔はしていませんでした。